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高密度パルスプラズマを用いた
薄膜プロセス開発とその応用研究

2000年代初期に開発された大電力パルススパッタリング(通称HiPIMS)技術におけるプロセス制御の柔軟性を活かした高機能薄膜プロセスの開発を進めています。パルスプラズマにおける過渡的なプラズマ特性を把握する事で従来困難であったプラズマ中のイオン粒子の制御が実現されます。

HiPIMS技術の特有性

​「パルス」技術が生み出すプロセス制御の柔軟性

高密度プラズマの形成による高いイオン化率と併せて,従来技術にないHiPIMS技術の特徴は,「パルス」を用いることで,入力パラメータ群に新たに「時間軸」が追加されることです.パルスオン・オフ時間の割合や周波数,そのパルスのオン/オフの切り替えに伴う,プラズマ特性の非定常的な過渡応答によりプロセス制御の柔軟性が生み出されます.

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研究の詳細に関しましてはお気軽にお問い合わせください。

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HiPIMSパルス条件によるピーク電流密度制御

HiPIMSでは,パルス電圧のオフ時間に蓄電されたコンデンサ内の電荷を,パルスオン時間にターゲットに印加します。ここでオフ時間を一定とし,パルス幅(オン時間)を短くしていくと,同じ時間平均投入電力をより短い時間内で解放するため,そのピーク電流値も極めて大きくなっていく事が分かります。パルス幅以外にピーク電流値を制御する手法として,パルス周波数を用いる事も有用です。投入電力を一定として、周波数を高くすることで,単位時間あたりの印加パルス数が増大するため,1パルスあたりの投入電力が低下し,ピーク電流値が小さくなります。このようにパルス幅および周波数の調整により,ピーク電流密度の柔軟な制御が達成される。これまで各種硬質膜における膜特性制御を実現してきました。

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